ギターのメンテナンス用具の一つであるポリッシュ。
汗やホコリなどの汚れを除去し、ギターの光沢を取り戻してくれるクリーナーとして欠かせないものになっています。
そんなギター用のポリッシュですが、自分のギターに使用されている塗料や木材に合った商品を選ばないと、汚れをきれいに落とせないどころか、成分によってはギターに悪影響を与えてしまう可能性があります。
そこで今回は、ギターの塗装や木材やに優しい作りになっていながらも、汚れをしっかりと落としてギターをキレイに保ってくれるオススメのポリッシュを8個ご紹介し、記事の後半ではギターに合ったポリッシュの選び方についても解説していきたいと思います。
現場でも実際に使われているギター用のおすすめのポリッシュ
それでは、ギターに優しく評価が高いオススメのポリッシュを8個ご紹介していきます。
MUSIC NOMAD ザ・ギター・ONE MN103
クリーナー・ポリッシュ・ワックスの機能がひとまとめにされた3in1の商品です。
MUSIC NOMADのポリッシュの特徴としてUVカットの効果があり、ギターが日焼けして劣化してしまうのを防止してくれる機能もあります。
品質の高さでも評価されており、油などの汚れを除去する効果が高いのに加え、ブラジリアンワックスによってキレイな光沢が出て、ギターポリッシュにありがちな嫌な匂いもしません。
一見値段が高いと思いますが、ポリッシュやワックスを個別に買うよりも安く上がります。
注意点として、グロスフィニッシュのギターのために作られているので、マットフィニッシュには向いていないことが挙げられます。
アーニーボール #4222 ポリッシュ&クロス
アーニーボールから発売されている財布に優しいポリッシュです。ギターに傷をつけにくいマイクロファイバーのクロスが付属しており、この商品を買うだけですぐに使うことができます。
簡単に使えてギターへの負荷が少ないポリッシュであり、ラッカー塗装やサテン仕上げのギターにも使うことができます。
その代わりに洗浄成分はそれほど高くなく、シンプルにポリッシュとしての機能しかないため、フレットを磨いたり、弦をキレイにしたりするのには想定されていません。
他のパーツまでオールマイティーに使えるメンテンスグッズを探している人は別の多機能な商品を選んだほうが良いでしょう。
Gibson AIGG-910 Pump Polish
かの有名なギターブランド「ギブソン」が直々に販売しているギターポリッシュで、ギター以外にもマンドリンやウクレレなどの、他の弦楽器にも使用することができます。
このポリッシュはギブソンのギターによく使われる「ニトロセルラッカー」仕上げのギターに使うことを想定して開発しているので、ギブソンユーザーの場合はまずこのポリッシュを選んでおけば間違いないでしょう。
Dunlop ポリッシュ FORMULA No.65
自然な状態でギターを保護することができるポリッシュです。
成分に有害な化学物質が含まれていないので、ギターの汚れを安全に落とすことができます。このポリッシュを使った後は、ギターの表面に極薄の層を形成し、傷がついたり、細かな隙間からホコリが侵入したりするのを防いでくれます。
これらの層は自然と落ちるようになっているので、ポリッシュの成分が累積していくことはありません。
JIm Dunlop P65CP1
ノンシリコンで、ギターをの汚れを落とすだけでなく光沢を出してくれるポリッシュになります。
汚れを落とした後に、指紋や汗・傷がつくことに対する保護としてワックスの役割にもなり、表面がツヤツヤするようになります。
したがって、ヴィンテージギターを使っている人や経年変化を楽しみたい人には向いていません。
Lizard Spit ギターポリッシュ
ラッカー塗装をはじめとしたギターの表面以外にも、金属やプラスチックにも使用できるオールマイティーなシリコン入りのポリッシュです。
スプレーボトルに入っているので簡単に吹きかけることができます。
汚れを落とした後はギターを保護する膜としても作用し、汗などの汚れからギター表面を守ってくれるようになります。
成分としては環境に優しい作りになっており、安全に使用することができます。
Kyser KDS-500
カポタストなどの周辺機器を手掛けているKyser(カイザー)のポリッシュです。
他のポリッシュと比べて値段が安いのが特徴で、あまり予算がないという人におすすめです。
安いながらも、しっかりと汚れを取り除き、ギターの輝きを取り戻すことができます。
MARTIN Polish and Cleaner
高品質なアコースティックギターを手入れすることを想定して作られた、マーチン純正のポリッシュになります。
グロスフィニッシュはもちろん、マットな仕上げのアコギにも使用することができ、楽器本来が持つ自然な仕上がりを取り戻してくれます。
使い方としては、ギターに直接吹きかけるのではなく、クロスに適量を垂らして、そのクロスでギターを拭くようにしてください。
木材が多数使われたアコギ用に作られているので、エレキギターでの使用には向いていません。
ギター用ポリッシュはなぜ必要なのか?
ギターを演奏していると、私たちの体から出た汗がギターに付いていしまいます。
たかが汗と油断して放置しておくと、ギター表面を保護している塗膜を徐々に壊し始めて、ついには木材の内部に染み込んでトーンに悪影響を与えてしまいます。
これらの現象は直ちには起こりませんが、ギターを適切に清掃する習慣がないまま過ごしてしまうと、時間が経つにつれてギターがボロボロになっていってしまいます。
作られてから50年・60年も経つヴィンテージギターがキレイな状態を保って良い味を出しているのも、すべてメンテナンスの賜物と言うことができるでしょう。
また一般的な家具用のポリッシュには、アンモニアや研磨剤・アルコールなどの、ギターの仕上げの塗膜を剥がしたり、木材を分解したりする化学物質が含まれています。
したがって、これらの化学物質が含まれておらず、しっかりと汚れを取り除いてくれる成分を利用したギター用のポリッシュが必要になってくるのです。
ギター用のポリッシュの選び方
どのポリッシュを買おうか検討する際に、しっかりと確認しておきたいチェックポイントがあります。
ポリッシュの成分が使用木材に合っているかどうか
ギター用のポリッシュだからといって、全てのギターに適しているわけではありません。
例えば、ツヤを出して光沢を長期間維持できるような作りになっているポリッシュでは、ラッカー塗装などの繊細な仕上げがされているギターに対して傷をつけてしまう可能性があります。
一方で、木に対して優しい作りになっていてアコギにも使えるような、どんなギターにも向いているポリッシュも存在します。
これらのポリッシュは、表面のラベルや商品ページの説明欄にどんなギターに適しているのか解説されているので事前にチェックしておきましょう。
また説明を見ても分からない場合は、その商品を避けるか、口コミやレビューを見て実際に使った人の意見を確認するようにしましょう。
シリコン入りとノンシリコンのどちらが良いのか?
ギターショップで売られているポリッシュの多くは、シリコンが含まれています。
このシリコンには、ギター表面のツヤを出して光沢を取り戻す働きがあり、ギターの見栄えを良くしてくれるのに役立ちます。
その一方で、除去するのが難しい残りカスを残してしまう可能性があり、接着剤の接着力を落として修理する際に面倒なことなることが起こり得ます。
上記のような理由から、シリコンが入ったツヤ出し機能があるポリッシュを使う場合、繊細な指板周りには使用せず、ボディを中心に使用することをオススメします。
グロスフィニッシュ or マットフィニッシュに適したポリッシュとは?
通常、ポリッシュに表記がされていない場合、基本的に全て光沢のあるグロスフィニッシュのギターに適した設計になっています。
マットフィニッシュにも適していると書かれていない限り、つや消しのギターには使用しないほうが良いでしょう。
マットな塗装のギターにグロスフィニッシュ用のポリッシュを使ってしまうと、意図しない光沢が出てしまう可能性があります。
つや消しのギターを使っている人はマットフィニッシュに使えると書いてるポリッシュを選ぶようにしましょう。
ギター用ポリッシュのおすすめ商品まとめ
以上、おすすめのギター用ポリッシュ8商品と、その選び方について解説させていただきました。
個人的にイチオシなのが、どんなギターにも使用することができるアーニーボールの「#4222 ポリッシュ&クロス」で、大切なギターへのメンテナンスは出来る限りのことをしたいという人には、オールインワンなMUSIC NOMADの「MN103」をオススメします。
気になった商品や、初めて知ったというポリッシュがありましたら、ぜひとも商品の仕様やレビューをチェックしていただければと思います。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました!