Elevocのワイヤレスイヤホン「Elevoc Clear」をレビューします。
私は移動中はもちろん、音楽や動画の鑑賞、PCでの作業の際にもワイヤレスイヤホンを使うことから、ワイヤレスイヤホンはもはや日常生活に欠かせないアイテムになっています。
毎日使うものなのでこだわりも強く、安いものから高いものまで、これまで10個以上もの商品を試してきました。
そんな中、Elevocのワイヤレスイヤホン「Elevoc Clear」をレビューする機会をいただきました。
この「Elevoc Clear」は、高性能なノイズキャンセリングを搭載しており、声をクリアに「伝える」「聞く」ことが可能なことから、ビジネスシーンに最適なワイヤレスイヤホンになっているとのことです。
記事の途中にマイクの音質比較の動画を載せていますが、有名な高級ワイヤレスイヤホンよりもクリアな通話品質を実現しており、さすがビジネスシーンを想定しているだけあるなと驚かされました。
今回メーカーさんからサンプル品を提供していただきましたので、本記事ではどんなワイヤレスイヤホンなのか詳しくレビューしていきたいと思います。
URL https://www.makuake.com/project/elevoc_clear/
Elevoc Clearとは?(スペック、概要)
Elevoc(エレボック)はノイズキャンセリングの専門家とも言える企業で、イヤホン分野だけでなく、スマートホームや補聴器といったさまざまな分野に技術を提供しています。
Microsoft CortanaとAmazon Alexaのテスト認定も受けているとのこと。
今回ご紹介する「Elevoc Clear」は、そんなノイキャン技術に定評がある企業「Elevoc」が新たに発売するワイヤレスイヤホンです。
高性能なノイキャンを活かし、クリアな通話品質を実現していることから、特にビジネスシーンでの使用を想定して作られた商品になっています。
そんな「Elevoc Clear」のスペックは以下のとおりです。
タイプ | 無線 |
形状 | カナル型 |
再生周波数帯域 | 20Hz〜20KHz |
対応コーデック | SBC |
Bluetooth | Bluetooth Ver.5 |
最大再生時間 | ANC ON:最大5時間(ケース込み最大25時間) ANC OFF:最大6時間(ケース込み最大30時間) |
充電方式 | USB-C |
防水性能 | IP54 |
重量 | 片側5g、ケース46g |
一般販売予想価格 | 14,500円(税込) |
対応コーデックがSBCだけ(他社製品だとAACやaptXといった高音質なコーデックに対応)など、スペックだけ見ると1万円超えのワイヤレスイヤホンとしては突出した部分が無いように見えますが、この「Elevoc Clear」の特徴は業界最高峰の-90dBのノイズキャンセリング。
スペックシートの文字だけだと表せない部分なので、どれくらい優れているのか実際に使ってレビューしていきたいと思います。
なお、Makuakeというクラウドファンディングサイトでは、25%オフの10,800円(税込)から購入することができます。(2022年2月15日まで)
URL https://www.makuake.com/project/elevoc_clear/
Elevoc Clearの外観と付属品
Elevoc Clearの内容物は以下のとおりです。
- イヤホン本体
- 充電ケース
- シリコン製イヤーピース(2形状×3サイズ)
- USB-Cケーブル
- 取扱説明書
イヤーピースの数が多く、最初から装着されている物を含めると計7ペア入っていることになります。
ケースの外観は、マットブラックの本体にシルバーのラインが入った落ち着いたデザインになっています。
ビジネスシーンでも使えるような主張が少ないデザインで使いやすそうです。
指紋や手汗はわりと付きやすいと思います。
裏側には各種マークが印字されてあります。
Qiのワイヤレス充電には対応していません。
底面には、ボタン、USB-C端子、インジケーターランプが配置されています。
インジケーターのランプが発光している数でバッテリーの残量を確認することができます。
フタを開けてみるとこんな感じ。
ケースが自立しないのが残念です。横に寝かせて使うしかありません。
イヤホン本体は、ケースと同じくブラックとシルバーのツートンカラーになっています。
光が当たると光沢が出てカッコいいです。
替えのイヤーピースは、2形状×3サイズの計6ペア入っています。
自分は耳が小さいので、一番小さいサイズの奥まで入るイヤーピースを装着させました。ピッタリとフィットし、頭を激しく動かしても外れることはありませんでした。
取扱説明書はもちろん日本語の説明も載っています。
特別な操作等はなく、ワイヤレスイヤホンを使ったことがある人なら説明書を見なくても問題なく使えると思います。
オプション(別売り)の「本革イヤホンケースカバー」です。
味わいのある革が使われており、内側もケースをキズから保護してくれる材質になっています。
イヤホンの重量は片側で約5gと、一般的なワイヤレスイヤホンと同じくらいの重さです。
ケースのみの重量は約46gです。
有名なワイヤレスイヤホンと並べてサイズを比較してみました。左から「SONY WF-1000XM4」「Elevoc Clear」「AirPods Pro」です。
AirPods Proに近いサイズ・形状ですね。
Elevoc Clearのペアリング方法
Elevoc Clearのペアリングは非常に簡単です。
ケースにイヤホンが入ったままの状態でフタを開き、底面のボタンを5秒間長押しするとペアリングモードに入ります。
デバイスのBluetooth設定画面に「Elevoc Clear」という機器が表示されるので、それを選択すると接続することができます。
Elevoc Clearのマイクの通話の音質
実際にワイヤレスイヤホン内蔵のマイクで録音をして、音質を比較してみました。(文章を読み間違えており、正しくは「-90dB」です。)
録音環境としては、撮影日が1月なので普通に部屋の暖房をつけています。設定もすべて何もいじってない状態で、録画ソフトのOBSで320kbpsで収録しています。
もちろん音量調整もEQによる補正もしていません。ヤラセなしの比較になります。
動画を見ていただけると分かるように、値段が倍以上も違う「AirPods Pro」「SONY WF-1000XM4」よりもElevoc Clearはクリアな音声を実現していました。
各ワイヤレスイヤホンの補足をしておくと、
①Elevoc Clearが一番クリアに音声が撮れています。ただしホワイトノイズが薄っすらと鳴っています。よほどボリュームを上げない限り気にならないでしょう。
②AirPods Proはそれなりにクリアですが、声が加工されたような機械音っぽくなっていて違和感があります。長時間聞いていると耳が疲れそうな音です。
③WF-1000XM4はスカスカになりがちなイヤホンのマイクとしては低音までしっかり録音できています。しかしそれが仇になり、こもった聞き取りにくい音声になっています。また、ノイズゲートの効きが良すぎるのか、言葉の最後の「子音」までスッパリと切り落とされていていて、不自然になっていました。
総評としては、通話の音質を重視するのであれば、一番クリアかつ違和感がないElevoc Clearに軍配が上がると思いました。
Elevoc Clearを使ってみた感想
Elevoc Clearを使ってみて感じた、良かった点、イマイチだった点をレビューしていきます。
音質が予想以上に良い
ビジネスシーン向けということで、イヤホン自体の音質は二の次なのではないかと思っていましたが、良い意味で予想を裏切られました。
音質はかなり良く、AirPods Proよりは確実に良かったです。
AirPods Proの”のっぺり”とした味気ない音に対して、このElevoc Clearは音に迫力があり音楽を楽しんで聴くことができると思いました。
他の機種に比べて低音がしっかり出ている気がするので、アプリのイコライザーで自分好みに微調整できると更に良かったですね。
また、ノイキャンONとOFF(通常モード)で音質が若干変わることに気づきました。
ノイキャンをONにすると低音が減るのか、スッキリした抜けのいい音になります。ドラムのハイハットを意識して聞くと全然違うことが分かると思います。
わずかな違いで好みもありますが、音楽を楽しみたいなら低音がしっかり出るデフォルトモードでの使用が個人的にはオススメです。
使用感も問題ない
イヤホンをタップすると再生/停止、曲送りなどの操作ができますが、その時のカチッという音が気持ちいいです。物理的なスイッチがカチっと鳴るわけではなく、あくまでも電子音です。
また、モードを切り替えると「ANC ON」「アンビエントモード」「デフォルトモード」というナレーション音声が入り、何も説明がないAirPods Proと比べて、どのモードか分かりやすいと思いました。
片耳を外すと音楽が停止するなど、細かい部分にも抜かりはありません。
使っていて不満に思うポイントは特にありませんでした。
装着感はバッチリ
自分は左右で耳の大きさが違うのか、イヤホンによっては右耳だけフィットしないことがあるのですが、Elevoc Clearは両耳とも小さいイヤーピースを使ってジャストフィットしました。
首を上下に振っても絶対に外れないくらい良好です。
2形状×3サイズのイヤーピースが同梱されているので、どれかは合うのではないかと思います。
ノイキャン、外音取り込みは「自然さ」が課題か
アクティブノイズキャンセリング(ANC)をオンにすると環境音が一気に軽減されます。
ただし完全な無音になるというよりは、ノイキャン特有の外音を打ち消すためのサーっというホワイトノイズが常に流れている状態になります。
通話の声や音楽が流れていると気にならない程度ですが、ノイキャンだけ使用して静かな空間で作業したい場合には気になるかもしれません。
次に、外音取り込み(アンビエントモード)について。
他の高級機種だと、イヤホンを耳に付けていないような自然さがありますが、このElevoc Clearはカナル型イヤホンを耳にはめ込んだ上で(いわゆる耳栓をした状態で)、マイクから拾った音が入ってくる印象でした。
使っていて多少違和感はあるかもしれませんが、人の声などは問題なく聞こえます。ただし、常に外音取り込みモードで使うと疲れるかもしれません。
ちなみに、360度どの向きでも聞こえる音は変わりませんでした。
デバイス間の切り替えにひと手間かかる
私はスマホとパソコンで切り替えながら同じワイヤレスイヤホンを使うのですが、Elevoc Clearはデバイス間の切り替えにひと手間かかると思いました。
iPhoneで音楽を聴きながら、そのままMacに接続を切り替えようと思ったのですが、そのままではうまく行きませんでした。
まずはiPhoneのBluetoothの設定画面で接続を解除し、次にMacのBluetoohの設定画面で接続をし直す必要がありました。
他の機種だとそのまま上書きのような形でデバイス間の切り替えができるのですが、その点、Elevoc Clearだとひと手間かかると思いました。
Elevoc Clearの評価、レビューまとめ
以上、Elevocのワイヤレスイヤホン「Elevoc Clear」をレビューしました。
AppleやSONYの定番ワイヤレスイヤホンも持っていますが、録音して比較してみた結果、Elevoc Clearのマイクの音声が一番クリアで違和感がありませんでした。
オンライン会議や通話で使うのであれば自分ならElevoc Clearを選択します。
また、ビジネスシーンに向けられた製品でありながら、イヤホン自体の音質もそこそこ良い点も好印象でした。
ノイキャンや外音取り込みの「自然さ」については課題が残りますが、それよりもマイクの通話品質を重視したい人に特にオススメできるワイヤレスイヤホンだと思いました。
ビジネス用途で使えるワイヤレスイヤホンを探している人は、ぜひチェックしてみてください。
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