SOUNDPEATSのワイヤレスイヤホン「H1」をレビューします。
近年ではさまざまなメーカーからワイヤレスイヤホンが発売されていますが、その中でもコスパという面で人気を集めているのが「SOUNDPEATS(サウンドピーツ)」というメーカーです。
SOUNDPEATSのイヤホンはAmazonのベストセラーを獲得するほどの人気商品で、ヤマダ電機などの家電量販店でも取り扱われるくらい日本に浸透しています。
そんなSOUNDPEATSのイヤホンですが、これまでは5,000円以下の低価格帯の商品を多く展開してきた一方で、SOUNDPEATSにしては珍しい1万円前後の価格帯で、最高音質を目指して開発された「SOUNDPEATS H1」が発売されることになりました。
URL https://www.makuake.com/project/soundpeats_h1/
今回メーカーの代理店さんからサンプル品を提供していただき、先行でレビューさせていただくことになりましたので、本記事ではどんなワイヤレスイヤホンなのか詳しく見ていきたいと思います。
SOUNDPEATS H1の概要、スペック
今回ご紹介する「SOUNDPEATS H1」は、コスパの良いワイヤレスイヤホンを数多く手掛けていることで有名な「SOUNDPEATS(サウンドピーツ)」が新たに発売する、音質を重視して開発したワイヤレスイヤホンです。
これまでのSOUNDPEATSのワイヤレスイヤホンといえば、「安くてコスパには優れているものの音質は値段なり」というイメージが強かったのですが、高品質なデュアルドライバーを搭載し、独自の技術を惜しみなく詰め込むことにより、高音質&低遅延を実現しているのが特徴的です。
そんな「SOUNDPEATS H1」のスペックは以下のとおりです。
タイプ | 無線 |
形式 | カナル型 |
再生周波数帯域 | 20Hz〜20000Hz |
チップセット | Qualcomm 3040 |
対応コーデック | aptX Adaptive、SBC、AAC |
Bluetooth | Bluetooth 5.2 |
最大再生時間 | 約10時間(ケース込み:約40時間) |
充電方式 | USB-C、ワイヤレス充電 |
防水性能 | IPX5 |
重量 | 片側6.5g、ケース44g |
一般販売予想価格 | 11,980円(税込) |
音質と低遅延の両立を図るための「aptX Adaptive」コーデックに対応した新型チップセットの搭載や、ワイヤレス充電のような便利な機能、低遅延のゲームモードの採用など、従来のSOUNDPEATSの商品とは一線を画しており、まさに「ハイエンドクラスを目指した中価格帯のワイヤレスイヤホン」ということができるでしょう。
Makuakeというクラウドファンディングサイトでは、25%オフの8,980円(税込)から購入することができます。(2021年1月13日まで)
URL https://www.makuake.com/project/soundpeats_h1/
SOUNDPEATS H1の外観と付属品
SOUNDPEATS H1の内容物は以下のとおりです。
- ワイヤレスイヤホン本体
- 充電ケース
- イヤーピース(S、M、L)
- COMPLY TrueGrip イヤーピース(M)
- USB-C to A ケーブル
- 取扱説明書
他社製のイヤーチップ「COMPLY TrueGrip」が付属してくるというのは驚きですね。
ケースの外観は、メタリックシルバー × マットブラックのツートンカラーになっており、スタイリッシュな仕上がりになっています。
フタを開けると、充電ケースのバッテリー残量を表すインジケーターがあります。
0〜24%、25〜49%、50〜74%、75〜99%、100%という5つの段階で電池残量を確認することができます。
背面には充電用のUSB-C端子が配置されています。
充電中には赤いランプが点灯し、バッテリーが満タンになるとランプが消灯します。
このUSB-Cポートを使う以外にも、ワイヤレス充電にも対応しています。ケース底面にコイルが内蔵されているので、充電パッドの上に乗せるだけでケーブル不要で充電することができます。
イヤホン本体もケース同様、ツートンカラーになっています。IPX5の防水性能を持っているので、汗をかいたり多少の雨が掛かったりしても大丈夫です。
表面の「S」のマークの部分にタッチセンサーが搭載されており、ここをタッチすることでさまざまな操作をすることができます。物理ボタンはありません。
操作内容は上記の画像を参照してください。
裏面にはクリアパーツが使われており、内部の基板が見えるという、男心をくすぐるような見た目をしています。
ノズル部分はどちらかというと長めで、耳の奥まですっぽり入る印象を受けました。
COMPLYのイヤーピースと組み合わせることで、抜群のフィット感と遮音性を手に入れることができます。これだったらノイズキャンセリング機能がなくてもいいかなと思いました。
重量を測ったところ、両方合わせて13gでした。イヤホンの片側が6.5gというスペック通りでした。
ケースのみの重量は43gで、誤差があるにせよこちらもほぼスペック通りでした。
似たような見た目をしたSONYの「WF-1000XM3」というワイヤレスイヤホンも使ったことがあるのですが、あれよりも遥かに軽くて使いやすいですね。
SOUNDPEATS H1のペアリング方法
SOUNDPEATS H1のペアリング方法は、いたって普通です。
ケースからイヤホンを取り出すことで、ペアリングモードに入ります。L側のランプが白色に点灯し、R側のランプが白色と赤色に交互に点滅しているのが目印です。
接続したいデバイスのBluetooth設定画面に「SOUNDPEATS H1」が表示されるので、それを選択することで接続することができます。
別のデバイスに接続したい場合は、いったん接続済みのデバイスから接続を解除する必要があります。
SOUNDPEATS H1のゲームモードの使い方
SOUNDPEATS H1には「ゲームモード」が搭載されており、これをオンにすることでゲームプレイ時などの音の遅延を最小限に抑えることができます。
L側のタッチセンサーを素早く3回タッチすることで「Game Mode」というアナウンス音とともに有効になり、同じく3回タッチすることで「Exit Game Mode」という音とともにオフになります。
どれくらい遅延が抑えられるかと言うと、アクションゲームがほぼ違和感なくプレイできるくらいの遅延まで抑えられていると感じました。
さすがにタイミングがシビアな音ゲーは無理でした。
ゲームモードに切り替えることでの音質の劣化は特に感じられませんでした。
SOUNDPEATS H1を使ってみた感想
SOUNDPEATS H1を使ってみて感じた、良かった点・イマイチだった点をそれぞれ紹介していきます。
まずはなんといっても見た目がカッコいい
箱を開封した段階で、第一印象で「これはめちゃくちゃカッコいい」と思いました。
ツートンカラーがおしゃれですし、所有欲を満たしてくれるような高級感があります。
AirPods ProとSOUNDPEATS H1を並べてみると一目瞭然です。
メタリックシルバーの外観がApple製品とマッチします。スペースグレーのMacbookと相性抜群です。
しかもこのような見た目に反して、重量が軽いというのも評価ポイントです。
音に厚みがあり、音域のバランスもとれている
私はワイヤレスイヤホンを複数所持しているのですが、ワイヤレスイヤホンというと、どうしても有線接続のイヤホンよりも音がスカスカになってしまう印象を持っていました。
特に普段メインで使っているAirPods Proは、左右の広がりはあるものの低域〜高域の上下の幅が狭いので、音楽を楽しむというよりも、移動中の暇つぶしであったり作業用BGMを聞いたりするために、音質よりも利便性を優先して割り切って使っていました。
しかしこのSOUNDPEATS H1は、ノイズキャンセリングのような便利な機能はないものの、低域のバスドラのキックから高域のストリングスまでバランスよく鳴っていて、音の厚みが感じられました。
また、解像度の低いイヤホンでは、例えばボーカルやスネアドラムの音が混ざってしまうように、音が団子になって聞き分けられないことがありますが、このイヤホンには各楽器の音を聞き分けられるくらいの解像度がありました。
あくまでも個人の感想ですが、音質の目安としては
有線イヤホン > SOUNDPEATS H1 > 一般的なワイヤレスイヤホン
くらいかなと思います。
何万円もする高級イヤホンには敵いませんが、数千円くらいの有線イヤホンの音質は持っていると思います。
COMPLYのイヤーピースが付いてくるのがうれしい!
SOUNDPEATS H1には、通常のイヤーピースに加え、サードパーティ製のイヤーピース「COMPLY TrueGrip」のMサイズが1ペア付属しています。
COMPLYのイヤーピースは、ウレタン素材が使われていてスポンジのように弾力があるので、イヤーピースを小さく潰したあとに装着し、それが耳の中で広がることで自分の耳の形にぴったりフィットするという商品です。
このおかげで装着感が増しますし、遮音性が上がることで周囲の雑音が消えるので、SOUNDPEATS H1が持つ音質を限りなくピュアに体感することができるようになります。
「自分の耳の形に合うイヤホンがなかなか見つからない」という人にもおすすめです。
COMPLY TrueGripは、1ペアで約1,200円ぐらいする高級イヤーピースなので、かなりお得感がありますね。
タッチ操作のおかげで音量調整や再生/停止、曲送りなどの操作がスムーズ
SOUNDPEATS H1は、イヤホン表面の「S」のマークをタッチすることでさまざまな操作が可能になっています。
例えば、右のイヤホンを1回タッチすることでボリュームを上げて、1.5秒タッチし続けることで曲送り、2回タッチすることで再生/停止ができるなど、音楽を聴くことにおける基本的な動作をすべてタッチだけで完結させることができます。
スマホを取り出すことなく操作ができるということで、人混みの中での使用や、通勤・通学時に役に立つことでしょう。
マルチペアリングに対応しておらず、接続機器を切り替えるにはBluetoothの接続を解除する必要がある
AirPodsなどのワイヤレスイヤホンと比べて、複数デバイスで切り替えて使いたい時に少し不便だと感じました。
PCからスマホに接続を切り替えたい場合、PCのBluetoothの設定画面から接続を解除し、スマホのBluetooth設定画面で接続をするという手順になります。
これがマルチペアリングに対応しているワイヤレスイヤホンの場合、PCに接続している状態でも、スマホのBluetooth設定画面から接続することで、上書きするように接続することができます。
つまり複数のデバイスで切り替えて使う時に、ひと手間掛かるということです。
解除したいデバイスが離れた場所にあったり、かばんの中に仕舞ったままだったりすると、少し面倒に感じるかもしれません。
「防水規格:IPX5」は、他の商品と比べると見劣りしてしまう
全体的に非の打ち所がないワイヤレスイヤホンですが、カタログスペックを見ていて唯一気になったのが、防水規格が「IPX5」止まりという点でした。
エントリーモデルの3,000円くらいの商品でも、IPX7の防水仕様が当たり前になってきつつあるので、普通に使う分には影響がないにしても、約1万円前後するワイヤレスイヤホンだったらIPX7に対応しておいてほしかったです。
SOUNDPEATS H1の評価、レビューまとめ
以上、SOUNDPEATSのワイヤレスイヤホン「H1」をレビューさせていただきました。
従来のワイヤレスイヤホンよりも音に厚みがあり、低遅延のゲームモードも搭載されていることから、有線イヤホンをずっと使い続けてきた人の乗り換え先、またはサブ用におすすめだと思いました。
音質や遅延の面でワイヤレスイヤホンを避けてきた人でも、これなら満足の行くパフォーマンスが得られるのではないかと思います。
Makuakeというクラウドファンディングサイトで安く購入することができるので、気になった人はぜひチェックしてみてください!(2021年1月13日まで)