ゲーム用のアップコンバーター「4K Gamer Pro」をレビューします。
Nintendo Switchはゲーム性に優れた面白いソフトが多いものの、2017年発売ということで時代遅れのスペックであり、PS5やPCのゲームと比較するとグラフィックが見劣りしてしまいます。
そこでおすすめなのが、ゲームの映像を擬似的にアップしてくれるアップコンバーターです。
中でも、今回新しく発売される「4K Gamer Pro」は、Switchなどの1080Pの映像を4Kにアップコンバートすることができ、補正のかかり具合も3段階で調整できるというゲーマー必見の商品になっています。
今回メーカーさんからサンプル品を提供していただきましたので、本記事ではどんなアップコンバーターなのか詳しくレビューしていきたいと思います。
4K Gamer Proとは?(概要、特徴)
今回レビューする「4K Gamer Pro」は、台湾の電子機器メーカー「PhotoFast」から新たに発売されるアップコンバーターです。
2020年に前モデルの「4K Gamer+」が登場し、そこからユーザーの声をもとに改良を重ねて生まれたのが「4K Gamer Pro」になります。補正がかかる具合を3段階で調整できるようになり、ゲームや映像に合わせて、最適なかかり具合を自分で選べるようになりました。
そんな「4K Gamer Pro」の特徴を紹介します。
- 4Kのキメ細かい映像にアップコンバート
- 日本の富士通製の高性能チップを搭載
- アプコンを3段階で調整できる
- 遅延はほぼ無し
- 簡単セットアップ
これまで「4Kアプコン」と聞くと胡散臭いイメージを持っていたのですが、確かに謳い文句通りキレイな映像に補正してくれている感じがありました。この「4K Gamer Pro」は2代目にあたるモデルですし、期待し過ぎは厳禁なものの、画質向上を目的に買っても大丈夫だと思います。
なおMakuakeというクラウドファンディングサイトでは、42%オフの14,400円(税込)から購入することができます。(超早割の場合。2023年7月29日まで)
URL https://www.makuake.com/project/4k_gamer_pro/
4K Gamer Proの外観と付属品
「4K Gamer Pro」の内容物は以下のとおりです。
- アップコンバーター本体
- Switch Dock HDMI接続ケーブル
- USB A to Cケーブル
- 説明書
この商品に入っている「Switch Dock HDMI接続ケーブル」はSwitchのドックに挿すための延長ケーブルのようなものです。
別途4Kに対応したHDMIケーブルが必要なので注意してください。オプションで4K対応HDMIケーブルも用意されています。
本体は黒いプラスチックの素材で、ややチープな印象を受けました。前モデルが真っ赤だったので、それと比べると良いと思います。
正面にボタンが1つだけ配置されており、押すごとに「オフ、1段階目、2段階目、3段階目」というように設定が変わっていきます。
裏面には何もありません。
側面はプラスチック感全開で、安っぽさが感じられます。
接続端子はHDMIとUSB Type-Cです。端子ごとの距離は適切に離れていて、太いHDMIケーブルを接続してもUSBとは干渉しませんでした。
4K Gamer Proの使い方
■Nintendo Switchと接続する場合はそのままだと挿せないので、ドックに「Switch Dock HDMI接続ケーブル」を接続し、そこに「4K Gamer Pro」を接続します。
■「4K Gamer Pro」にHDMIケーブルと給電用のUSB Type-Cケーブルを接続します。HDMIのもう片方の端子は4Kに対応したテレビやモニター、キャプチャーボードなどの映像の送り先に接続します。
■本体正面のボタンを押すと青色のインジケーターが光り、電源が入ります。
4K Gamer Proの画質をチェック!【動画あり】
まずは動画をご覧ください。4Kでアップロードしているので、画質選択で「2160p60」を選んでください。
検証環境としては、「Nintendo Switch→4K Gamer Pro→AVerMedia LIVE GAMER EXTREME 3(GC551G2)」という4K対応の最新のキャプチャーボードを使用し、OBSで4Kで録画しました。
4K Gamer Proを使ってみた感想
「4K Gamer Pro」を使ってみて感じた、良かった点、イマイチだった点をレビューしていきます。
視力0.8が1.0になったくらいクッキリ!
4Kにアップコンバートするにあたり、シャープネスが掛かるのでクッキリとした映像になります。それによって映像の遠くにある物もはっきりと見えるようになります。
個人的なイメージでは視力0.8が1.0になったくらいです。「4K Gamer Pro」を使ったあとに元の映像を見ると「なんかボヤけているな…」と感じました。
3段階目の設定だとクッキリしすぎてガビガビに感じる人もいると思いますが、そういった場合は1段階目や2段階目に下げると良いでしょう。ソフトのグラフィックの雰囲気によって変えるのも一つの手ですね。
高画質なゲーム配信をしたい人にもオススメ
ゲーム配信をしていて高画質を目指している人の中には、OBSのフィルター機能でシャープネスを掛けている人もいると思います。そういった人にも「4K Gamer Pro」はオススメです。
実際に試してみたところ、OBSでシャープネスを掛けるよりも「4K Gamer Pro」でアップコンバートした映像のほうがクッキリさとして自然な印象を受けました。
YouTube側のエンコードで画質が下がってボヤけるので、あらかじめクッキリさせておくのは理にかなっていると言えます。
色彩が鮮やかになるわけではない
Makuakeの商品説明で「色彩処理」「見やすい色合い補正」「彩度の調整」といったワードが使われていますが、色彩が鮮やかになるわけではありませんでした。
画質比較の動画でも分かるとおり、映像の色は変わっていません。
遅延も気にならない
余分な機器を間に挟むため、遅延が発生するのかどうかという疑問が生まれます。
シビアなアクションシューティングゲーム「スプラトゥーン3」をプレイしてみましたが、「4K Gamer Pro」あり・なしで遅延の差はまったく感じられませんでした。
前モデルをレビューしている人の記事で、遅延の計測の項目がありましたが、差は出ないとのことでした。
値段のわりに見た目が安っぽい
一般販売予定価格24,800円の商品ですが、そのわりには見た目が安っぽいと思いました。
配線してしまえばアップコンバーターの見た目なんて気になることはありませんが、もう少し外装にコストを掛けても良かったのではないでしょうか。
本体が多少熱をもつ
Switchを接続してゲームをしていると、「4K Gamer Pro」本体が多少熱を持っていました。熱暴走しそうな温度ではなかったため、心配する必要はないと思います。
4K Gamer Proの評価、レビューまとめ
以上、ゲーム用のアップコンバーター「4K Gamer Pro」をレビューしました。
普段はPS5やPCでゲームをプレイしているのですが、Switchの人気作品「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」でプレイした時にグラフィックの荒さや低fpsにショックを受けました。Switchは2017年発売のゲーム機ですし、値段も安いので仕方ないのですが…。
そんな中「4K Gamer Pro」を試してみたところ、4Kにアップコンバートすることで解像感が増し、不満だったグラフィックを多少改善することができました。
ゲーム配信をするにしても、YouTube側のエンコードで画質が下がって解像感が甘くなってしまうので、「4K Gamer Pro」を使ってあらかじめクッキリとして映像にしておくことで対策ができるので便利です。
ゲーマーや配信者の方はぜひチェックしてみてください!